PENコレクション2014/06/23

今も生き残っている愛用のペンを紹介します。
写真の中上より説明します。
ペンいろいろ
■中1番目:ウオーターマン・エクスパート
おしゃれなバーガンディ色でボディが金属性でずしりと来る重さが気に入っています。コンバーターでパイロットのIroshizuku の山栗色のインクを入れています。太めの中字なので印象的な字になります。秋の手紙などにいいかも。
■中2番目:パイロット・カスタム743フォルカン(guru-dbスペシャル)
823の兄弟モデルでペン先ペン芯は互換性があります。あまり改造しないフォルカンも用意しておこうと思いネットで購入しました。どうせ自己調整するんだからネット格安で手に入れました。コンバータ式で823より軽いのが残念。スクリューピストン式ならよかったのに。
■中3番目:ウオータマン・チャールストン
キャップが中途半端なところまでしか閉まらないデザイン。アンバランスに感じますが、書くとき尻にキャップをかぶせるとちょうどいい長さとバランスになるから不思議です。18金細字のペン先は非常に小さく、意外と固いのですが絶妙な書き味です。ウオータマンはスチール製のペン先が多く硬めですが書き味は外国製にしてはスベスベで個体差による当たり外れがあまりないのがいいです。黒字にロジュームメッキの銀色が落ち着いていて好きです。
■中4番目:パイロット・カスタム823 黒半透明モデル
普通のエラ張りペン先とフォルカンの2種類で、黒にはフォルカンをつけてブルーブラックインクを入れています。フォルカンのペン先は薄い金色なのでブランクボディにブルー系のインクが合います。
■中5番目:パイロット・カスタム823 茶半透明モデル(guru-dbスペシャル)
茶には赤みのある金ペンと赤系のインクが似合います。そこでNoodlersのEEL CACTUS FRUITを言う紫がかった赤インク入れています。とろみのあるインクと中字がちょうどいい書き味を演出してくれます。
■中下:セーラー・プロフィットマイカルタ(長原幸夫公式調整モデル)
マイカルタという革風の樹脂をまいてあるためキャップがやたらと太いのが特徴。金具類はシルバー系ロジュームメッキが渋く合っています。ペン先もロジュームメッキの21金。柔らかいので調整がやりやすいが力を入れるとすぐに曲がるので慎重に扱わないといけませんね。この中では一番高価です。
■右:プラチナスケルトン
デジタル機器ばかり使っていたのでは文字を忘れ脳の中も退化する恐れを感じてきたので字を書くことにしたのですが、せっかくだから万年筆でそれなりの字が書けるようにペン習字教本をamazonで買ってらおまけについてきた。付属カートリッジの黒インクが嫌なので赤に入れ替えて使っています。打ち合わせ資料の添削や書き込み用に使っています。値段は数百円程度の代物ですがそれなりにストレスなく書けます。主軸部が赤く汚れるのが欠点です。安いペンは質の悪い紙の資料にもガンガン書き込めるので使い道はあります。
■左:東大寺の参拝記念に買った筆ペン
呉竹社製の竹筒の筆ペンで年賀状やお祝い用に使おうと思っていましたが、ほとんどそんな出番はなくカートリッジの隅が固まり大変でした。そのときふと筆ペンはなぜ黒インク(墨)でないといけないのか?そんな軒にする必要はないのではと思い立ち、きれいに流水で掃除し万年筆用のブルーインクを入れました。すると結構しゃれた字になります。何本もの筆ペンにカラフルな万年筆インクを入れて絵筆のように使うのもいいのではと思っています。

手帳とペン
■パイロット・カヴァリエ
B6サイズのシステム手帳のペン差に入る太さの万年筆を探していオフィスデポて見つけたもの。あまり期待はしていなかったのですが、細字(極細に近い)の書き味は最高で手帳に小文字で鮮明に書けるので非常に重宝しています。ボディは真鍮製なので細身ながら結構重さを感じるので安っぽくはないです。コンバータだとインクがあまり入らないのでカートリッジにスポイトで入れて使っています。

SAILORプロフィットマイカルタ2014/06/22

万年筆は実用重視とファッション重視に分かれます。
黒ベースに金か銀のモデルはどちらかというと実用向けのものが多いです。例外としてモンブランのように黒・金系でブランド志向のものもありますが、所詮樹脂ボディーなので実用向けといってもいいと思います。イタリア系のものたとえばアウロラなどはカラフルなボディでファッショ性を感じます。

今回、カランダッシュというスイス製のレマン・コレクションという万年筆を試し書きしたくて銀座の伊藤屋に行きました。店舗の細字を全て書かせてもらったのですが、細字でありながら太字~細字までのバラツキがあり個体差のひどさに驚きました。その中の細字といえるものでもインクフローが途切れたり、引っ掛かったり、と書き味はひどく使用に耐えるものではなく今回は購入を断念しました。

その日、セーラーのペンクリニックイベントがあり、有名な長原幸夫ペンドクターが対面調整してくれるとのことでちょっと覗いて見ました。そおで、セーラーの人にずっしりと思い万年筆ありませんかと聞いてみたらドでかいペンをいろいろ見せてくれて、その中の1品が結構書き味がよかった。せっかくの機会なので長原氏調整版を購入することにしました。

それが、プロフィットマイカルタという製品です。「マイカルタ」は、綿布とフェノール系樹脂を高圧で固めた素材で、<耐久性><耐熱性><吸湿性>に優れた、実用性の高い樹脂素材で、革のような感触が手に馴染み、使い込むほどに色の経年変化を楽しむことができすそうです。実際に触ると皮をまいたような質感です。
マイカルタ1
ペン先の滑りは抜群で問題なかったのですが、せっかく名人がおられるので細かく調整してもらいました。
1)ペン先の背でも極細で書けるように。
2)左下から右上に行くときのかすかな引っ掛かりを取る。
3)インク量の調整。
4)その他いろいろ
些細な不快感もみな何とかしてくれました。じっくりと書き込んで確認できるほどの時間はなかったので、とにかく調整してほしい点が出てきたらペンクリニックに来れば何時でもやってくれるというお墨付きをもらったので安心しました。
最後に長原幸夫調整済みスタンプを押した紙箱に入れ合皮のペンケースとコンバーターをサービスしてくれました。数万円する商品の化粧箱にしては紙?と思いましたがいいことにしました。合皮のペンケースは黒と赤がありましたが目立つ赤にしました。
マイカルタ2
これが伊東屋最後の1本だそうです。

持ち帰っていろんな紙質のノートに書いてみましたが、やはり静かな小さな部屋でじっくり書くと紙面を走るときに音や抵抗が微妙に指に伝わってきて店での感覚とはずいぶん違っていました。本格的に調整しようとすればもっと時間がかかりますから他のお客さんのことも考えると仕方がないと思います。

でも、

しばらく我慢して書いていましたがだんだんと我慢が出来なくなってきました。ペンクリニックに依頼するにして常にある訳ではなく、郵送では微妙な感覚が伝わらない。結局自分で少し補正することにした。簡単な調整の仕方は教えてもらっていたので何とかスベスベ状態にはできました。ただ、この最後の1本は中字なのでどうしても細字にしたい。さすがに自分ではできないので、それは次に会う機会にお願いしようと思います。

【余談】
万年筆は書きながら時間をかけて育てていくものだとよく言われますが、僕は賛成しません。新品は最高の状態であるべきだと思っているからです。自動車レースに例えればレース本番に最高の仕上りのマシンを投入すべきで、なじませる必要があるならレース前の準備や整備のときに終えておくべきです。万年筆も使いながらなじませるという考えにはどうも賛同できません。僕は最高の状態の万年筆をパートナーとしてともに劣化と老化していきたいと思います。

PILOTカスタム823・743フォルカン2014/05/23

結局パイロットのカスタム823のフォルカンが気になり購入してしまいました。

カスタム823のFAとWAはあさひや紙文具店でしか買えないので時間をつくって店に行きました。町の文房具屋さんといった雰囲気で、扉を開けて入ってもだれもいない。声をかけると奥さんがでてきたので万年筆を見たいと言ったら試し書き用のペンをいくつか出してくれました。あさひや缶文具店は試し書きようの机と椅子があり落ち着いて書き味を試せるのでとてもいいです。パイロット製品しかありませんが万年筆には詳しく細かく説明してくれました。
WAはペン先が上に沿っていたペンを寝かしても立てても書きやすいという触れ込みだが、僕のペン先の拘りは槍のように紙面に当たるイメージがしっくりくるのでWAは今一好きになれなかったので不採用にしました。

フォルカン(FA)はどうもファルコンの誤訳のようでハヤブサがくちばしを突き出したようなシルエットから来ているのが由来のようです。しかし、僕にはイカにしか見えませんでした。詳しくはあさひや紙文具店のサイトで動画付きで紹介されているのでそちらを見てください。
これが毛筆のような字が書けるものかと期待しましたが、実際に書いてみると以外に固く、筆圧を書けても筆のように線の太さの変化はあまり出ませんでした。微妙に引っかかるのであまり好きに離れませんでしたが、使っているうちに柔らかくなるなどの説明を受けてとにかく試しに買ってみた。

結論から言うと、なじむまで待っていられない性分なので結局ペン先を研ぎ始めて自分好みにしてしまった。スベスベでありながらハネ・ハライなどが微妙に表現でき、かつ普段は細字で書ける。結構満足してしまった。パイロット・カスタム823フォルカンguru-dbスペシャルです。

後日京橋のパイロットのペン博物館に行ってペンの修理を頼んだ時に見せたら、どこで調整したとかいろいろ聞かれました。某所でと濁して回答しましたが、「もうフォルカンのペン先じゃないけど自分の好みのペン先ならそれが一番いいよ。」といわれたのを記憶しています。いろいろ試行錯誤したのでペンポイントを削り過ぎ形状が変わったせいだと思います。(後日、カスタム743フォルカンを買って再調整しましたが余り削らずに済みました。しかし、1本目の方がはるかに使いやすいです。)

加工して気が付いたことは、フォルカンのペン先(細字系に共通ですが)は横や斜め線は引っ掛かりが起きやすいです。よく研がれていても紙面のザラツキの具合によってビリビリと不快感を感じるときがあります。たぶん先端が細すぎてペンポイントが左右に振動するためだと思います。細字系も左右や斜めに対する剛性をもう少し強くすればもっと書きやすい細字になるのではないでしょうか。縦線はペン先の腰が振動をいなしてくれるのでほとんど問題なく滑らかに引けます。ペン先は柔らかさと硬さのだけでなく粘り強い先端の構造が必要な気がします。

なので、僕は硬めのペンの方が使いやすいです。筆圧をほとんどかけないので硬くても疲れないし、時々筆圧かけて字幅の強弱をつけられれば十分です。そんな書き方で大量の文章は書きませんから。

加工方法やペン先の写真は非公開にしておきます。

PILOTカスタム8232014/05/03

青山ペンブティック書斎館で結局パイロットのカスタム823を購入してしまいました。

チャースルトンは手帳用に使えこれは原稿執筆などに使うつもりです。

■購入までの経緯

パイロットのカスタム823 F、FAフォツカン、WAウェバリの3つ、特にFAとWAが気になっていたのですが、カスタム823のFAとWAはあさひや紙文具店の特別版で他店では買えません。しかし、店に行く時間もなかったのでペンブティック書斎館に相談しました。そしたら、ペン先はカスタム743と同じなのでそれで試し書きしてはいかがかと言われてよろこんで試させてもらいました。もし、FAとWAのどちらかを気に入ったとしてもこの店ではカスタム823のFAとWを購入することができないのに。(親切)

WAはペン先端が上に反り返っていてスプーンのような形をしています。そのため紙と接する部分がスプーンの外側のような形状になるのでペンを上下左右どの方向に動かしても滑らかに書けるというのが特徴です。確かに書き味はその通りですが形状が反り上がり過ぎでいまいち好きになれませんでした。やはりまっすぐがいい。

FAは、ペン先の形状がハヤブサのくちばしのように鋭く弾力があり、極細から太字まで筆圧に応じて書き分けられ毛筆に似た字体になるというものですが、極細があまりに細く自分の筆圧では極細の線しか出ない感じでした。また、個体差かもしれないが書き初めにインク切れが起こりちょっと日常用途にはつらいかな。

そのあと、カスタム823F(細字)の試筆をしたところ非常に滑らかで素晴らしい。ペン先の形状も好みだったのでFAとWAは一気に候補から外れました。ウォータマンのチャールストンのFと比べるとちょっとM気味で細字~中字の間くらい。チャールストンのボールが転がるような滑りに対してカスタム823Fは氷上を滑るような感覚でした。

お奨めによりカスタム823M(中字)も試筆させてもらいました。中字となると更にまろやかでFがスケートで氷上を滑るのに対してMはスキーで雪上を滑るような感じです。接紙面積が大きい方が紙面の凹凸の影響を受けにくいのでしょう。

ついでに、限定モデルのアウロラ大陸シリーズのアメリカFも試させてもらいました。これは青と赤の幻想的な輝きを放つペン軸が美しく書き味ではなくコレクションにしたい要望にかられる逸品です。書き味はチャールストンに近くペン先はより硬めで弾力はほとんどないようでした。これも欲しい。。。(8万円)

悩んでいたペンの試筆がすべてでき、迷うことなく今回はパイロットのカスタム823Fに決定。色は透明、ブラウンスケルトン、ブラックスケルトンの3タイプ。ペン軸に直接インクが入るのでインクで汚れたてきたときの見栄えを考えて中が見えにくいブラックスケルトンに決めました。
カスタム823

カスタム823を狙っていた大きな理由は、インクの吸入方式が主流のピストン式ではなくプランジャ式(P式)だからです。その特徴は2つ。
1)大量のインクを入れられること。
2)インクの出口の開閉ができるので気圧の変化でインク漏れがない。
詳しくは以下のYoutubeを見ればよくわかります。

ペンブティック書斎館2014/05/03

南青山に「ペンブティック書斎館」というお店があります。
ちょっと気になるので行ってみました。


骨董通りニッカウィスキービルの向かいの路地を少し入った左手にあります。ちょっと入り口が分かりにくく入りにくい雰囲気ですが、一歩入るとそこは違った空間に変わります。ペンのブランドショップのような雰囲気でおしゃれにゴージャスに何百種類かのペンが展示されていて生半可の気持ちでは居づらいかもしれません。

銀座の伊東屋やデパートのペン売場のような販売主体の雰囲気ではなく、ペンと過ごす空間とでもいった雰囲気です。

しかし、実際はもっとフレンドリーでペンについていろいろ質問すれば答えてくれ、試し書きをしたいといえば準備してくれます。私は気になっていた万年筆を試させてもらいました。

すると、奥のゴージャスなテーブルに案内してくれます。テーブルの上には革製のソフトクロスを式、ペン皿の上に数本の万年筆がのせられ、紙質の良い試筆ようの紙を2種類が用意されます。一般の店のようにショーケースの前に立ってメモ用紙に慌ただしく書くのとは全然違って、すわり心地のいい椅子にゆったりと座って心行くまで試筆ができるので焦らず満足のいくものを選ぶことができる雰囲気です。しばらくすると、テーブルにはお茶も用意され気分よくなってきます。

アンティークものやオリジナルものもいろいろあり、万年筆にこだわりがなければ経営できないと思います。併設しているカフェでゆっくり書き物をするのもいいかもしれません。

ペンが好きで時間に余裕のある方は是非行ってみてください。

Watermanチャールストン2014/04/25

今使っているウォータマンのエキスパートのキャップの締まりが悪くなって胸ポケットのなかで抜けてしまうので修理に出しその間に使う万年筆を探すことにしました。僕の好みは本来ねじ込み式キャップで吸い込み式なのでその方向で検討しました。

そして、見つけたのがウォータマンのチャールストン。
チャールストン
Waterman チャールストン・エボニーブラックCT
ねじ込み式のキャップ、残念ながらインクカートリッジまたはコンバータ式

この万年筆は少し変わっていて、キャップを締めたとき(写真左)ボディーの装飾リングの1cmほど手前で止まっていまいます。なんとなく締まりきっていたい感じです。どうもこれが賛否両論あってアンバランスで嫌う人も多いようです。しかし、私はこのユニークさが気に入りました。キャップを外して尻に付けたとき(写真右下)の形や重さのバランスは非常によく書くときを良さを優先しているのかなと思うくらいです。
charleston

価格は税込みで約27000円ですが、ネットでは15000~20000円くらいで入手できます。しかし、過去の経験から万年筆のペン先は個体差が多く気に入らないとまた研ぎ始めて壊すのが落ちなので店頭で試し書きをしてから購入することに決めました。
1本目は滑りもよく書き味は悪くなかったのですが、書き初めにインクのかすれを起こしました。ペン先の調整が微妙に狂っているの多と思います。筆圧の強う人には気にならないかもしれませんが私の筆圧ではNGでした。それでもう1本出してもらって試し書きしたところ滑りもよくインクフローも素晴らしい。

ついでに修理に出す万年筆の後継モデルを出してもらって試し書きしました。これも素晴らしい感覚でした。

書き比べのためにペリカンのM400を出してもらいましたが、こちらもかなり良い感触でしたが、チャールストンにはかないませんでした。

現在所有のウォータマン・エキスパートの後継モデルがどの程度進化しているか試し書きしましたがこれは申し分ない書き味でした。ウォータマンの書き味は安定しているような気がしました。

よって、今回はチャールストンに決めました。

今回の試し書き(ペリカンM400とウォータマンチャールストン2本とエキスパート1本)ではウォータマンの勝ちでした。しかし、昔と違ってかなり加工技術は進んでいるようでペン先の状態は各社とも安定しているように思います。あまり神経質でない方はネット購入でもそんなに心配ないかもしれません。

私の万年筆歴2014/04/01

パソコンが普及しそれ関連の仕事のおかげでキーボードのブラインドタッチはマスタできたが、字を書く機会が少なくなってしまいました。ちょっと字を書こうとすると字が出てこないこと。。。そこで意識的に字を書くようにしようと考え万年筆を再開することにしました。

私の万年筆の歴史は古く小学校の4年生ぐらいまで遡ります。周りの生徒は鉛筆ばかりですが私は鉛筆が嫌で万年筆を愛用していました。

最初に買ってもらったのはパイロットエリートは極細でこれが書きやすかった。そのあとプラチナ、モリソン、セーラーなどいろいろ買って胸に4,5本差しているのがうれしかった。インクは、青、赤、緑、紫など入れて楽しんでいました。パイロットのキャップレスというノック式万年筆が出たときすぐに買いました。だれも持っていなかったので優越感にひたれました。憧れのモンブラン、ペリカン、パーカー、シェーファ、変わり種ではハーレーダビットソンなど海外ものにも手をだしていくことになります。トータルで百本近く買っていると思います。

しかし、残っている万年筆はなぜか2本しかありません。

理由は、どの万年筆もペン先が引っかかって書き味がいまいちでした。購入時は店にあるものをすべて試し書きして一番いいものを買いました。店員さんに嫌がられたかもしれません。僕は極細が滑らかに書けないと許せないたちなので少しでも引っ掛かりがあると我慢ができず自分の好みにすべくペン先を研ぎ始めました。これが泥沼の入り口です。今から思えばペン先調整をしてくれるサービスがあったのかもしれませんが、幸か不幸か自宅に砥石が山ほどあり、刃物は小学生時代から研いでいたので同じ感覚で万年筆のペン先も研ぎ始めました。

自分でやるともっと滑らかにしたいという欲がでて、少しの引っかかりも許せず微調整をしているうちにペン先をすり減らして壊してしまう結末になるわけです。今持っていれば結構なコレクションになったかもしれません。

壊さなかった万年筆の運命は次の通りです。
1)モンブラン 221
ペン先の形と吸入式が気に入って買う。極細でありながら書きやすかったのですが、2,3年でピストン部分からインク漏れ始め使わなくなり、今ではどこになるかわからない。
2)ペリカン M100
香港で購入。書き味グッド。六本木で盗難にあって紛失。これは細字でありながら国産の中字くらいの太さでしたがデザインもよく滑らかだったので気にいっていた。このことは極細の拘りは減って細字~中細くらいなら許せるようになっていた。
3)ハーレーダビットソン
バイクのネジをモチーフにした重めのペンで、この重さが良かった。ペン先はステンレスで固かったが、もともと筆圧を書けないので硬くても柔らかくでも余り気にしない。とにかくスベスベの書き味。これも紛失。
4)ウォターマン エキスパート
シンガポールで購入。書き味グッド。ステンレスのペン先なので固いが滑りがいいの出気にならない。後から見ると中字だった。このころは中字でも許せるほど心が丸くなってきたのかな。これはいまま使っている。キャップが緩くなったので修理に出したら3000円くらいでぴったり締まるようになった。ペン先は僕の執筆スタイルに合ってスベスベの太字くらいになってなじんでいる。
5)パイロット カヴァリエ
小型システム手帳用の細型でオフィスデポの吊るしで2000円たっだ。期待せずに買ったところ極細なにの細さでありながらスベスベだった。これはB6のシステム手帳にさして胸ポケットに入れて持ち運べる。これは掘り出し物だった。

結局、10年ほど前に買った4)ウォターマンと5年前に買った5)パイロットだけが現役で使っている。