モンブラン・マイスターシュテュック1492017/04/13

モンブランの定番の最高傑作はやはりマイスターシュテュック149です。
限定版もいいのですが、普段使いで酷使に耐えられるしっかりした構造です。ペン先もとてつもなく大きく安心感があります。
149は歴史があります。1950年代に製造されてから改良が加えられて現在に至ります。どの部分が改良されたかを書き尽くすことはできません。目立つ改良点は、ペン芯がエボナイトからプラスティックへ、ペン先が14金から18金へ、ピストンユニットの材質、ペン先のコーチングカラー(金と銀、金銀金)など。
このペンは1992年販売のもので作家シリーズのヘミングウェイと同じペン先とペン芯です。購入時の書き味はいまいちだったので自分で調整しました。
マイスターシュテュック149
葉巻のような太い軸は作家が力を入れて書きまくっても疲れないくらいしっくりと握れます。キャプを尻に差しても差さなくても書きやすいです。女性には大きすぎるでしょう。

ペリカンの四神シリーズ「青龍」2017/04/12

これはペリカンのトレド系の特別版の万年筆で「ペリカン「四神」シリーズの青龍」を紹介します。四神とは天の四方の方角を司る霊獣で東の青龍、南の朱雀、西の白虎、北の玄武があります。各888本ずつしか製造されていない希少品です。私は辰年なので青龍を探していました。青龍は1995年に販売されたシリーズ最初のもので、もはや手に入らないと思ってたら偶然ある店で見つけました。ほとんど使われておらず、傷もなく、書き味も自分の好みにぴったりで加工は一切不要なくらいの良さ。本当に僕のためにそこにあったと思えるほどの出会いでした。これは買うしかないと速攻で契約しペン先の出具合を好みに調整してもらいました。それ以降は一切手を入れていません。僕いとっては最高の一品です。
現在の万年筆のペン先は硬めです。理由はボールペンの普及で筆圧が強くなってきているため万年筆も片目が好まれる傾向があるからです。しかし、昔からの万年筆派の人はほとんど筆圧をかけないのでしなりのあるペン先を好みます。この時代のペン先はこのニーズを満たしてくれます。
青龍1

龍の彫金が施されている。ズシリと重くバランスがいい。見ているだけでの美しい。
青龍2

ペリカン・トレドはスーベレーンM800と大きさ形は同じですが材料と製造工程がまったく違います。トレドは百を超える工程で一ヶ月以上かけて作られるとそうです。ボディーはスターリングシルバーで芸術性の高い装飾彫金がなされ24Kゴールドが上張りされています。
一本一本が手彫りといわれていますが、それは初代のトレドだけでその後のトレドは機械掘りをベースに仕上装飾だけを手彫りでやっているようです。その違いは一目でわかります。ベースの形は狂いがないのに細部の模様はペン毎にばらつきがあるからです。職人によって違うのでしょう。
初代のトレドは金加工の手作り感が渋く表れていますが、サイズが小さくて軽いので現在のトレドが好きです。
現在のトレドはM900ビッグトレドとM700スモールトレドがあります。女性にはM700がいいかもしれません。

ペリカン・スーベレーンM800茶縞2017/04/11

ずいぶん空いてしまいました。コレクションが増えたのでまた少しずつ紹介していきます。

これはペリカンのスーベレーンM800シリーズの茶縞の万年筆です。ペリカンの中ではM800が男性にっとって一番合うペンではないかと思います。サイズや形はトレドと同じで胴軸の材料が違っていてトレドよりは軽く感じます。しかし、普段使いには値段の割に出来のいい万年筆だと思います。
ペリカンM800茶縞
キャップと尻軸は黒に見えますが焦げ茶色で胴軸はキラキラと美しく輝く縞模様です。青龍のペン先に比べると少々硬いですが、僕はちょっと工夫して同程度の書き味に調整しました。

アレキサンドル・デュマ2015/08/18

モンプランの1996年に生産された万年筆です。
作家シリーズとして1992年にヘミングウェイが生産されて以来毎年限定品として作家シリーズが生産されましたが、これがその最後のものです。非常に美しいペンでヘミングウェイの人気には及びませんが、作りの精巧さではこちらの方が上です。

各シリーズともキャップに作家のサインが彫られていますが、デュマにだけあるエピソードがあります。

生産されて出荷された製品のサインが子供のデュマのサインだったので、あわてて回収されましたが、各ディーラはプレミアがつくかも知れないと返品しませんでした。その後、モンブランは親のデュマのサインの製品を出荷しました。その結果、市場には親子のデュマのサイン入りのペンが存在します。

親デュマは三銃士で有名ですが、子デュマは椿姫で有名です。親子そろって有名だったので混乱したのでしょう。なかなか未使用品は手に入りませんが、いつか親子セットがそろうかな。これは、親デュマのサイン入りです。

デュマのペン先のデザインは非常にきれいです。
デュマニブ

左が子デュマのサイン、右が親デュマのサインです。
デュマサイン

ペリカンM1005デモンストレータ2014/07/25

ペリカンのスーベレーンM1000シリーズといえば最高級の万年筆ですが、そのスケルトン仕様の万年筆M1005デモンストレータが数年前に限定品として販売されました。ペン先もクリップも金属部分はすべてシルバー色で統一されスケルトンのボディにマッチしたデザインです。カラフルなインクを入れるとかっこいいらしい。これは限定生産品なので今市場に流通しているもので終わりです。しかし現在ほとんど店頭では見ることができません。これが京都のひなびた老舗万年筆屋(文明商社)さんにおいてありました。
その店には、セーラー万年筆の名工、長原宜義氏がよく来たそうです。その人の引退記念の限定万年筆がおいてありました。変わったデザインで実用性はあまりなくマニアくらいしか買わないでしょう。そんなこんなで店主のおばあちゃんと時間を忘れて長々と話してしまいました。いろんな万年筆の試し書きもさせてもらいました。
最後は結局M1005デモンストレータを。。。。


また時間があったら来てくださいと。。請再見でした。

■後日談
このペンですが、尻軸のシルバー色部分に曇り・陰り・カビのような靄がありました。透明樹脂の中なので拭くこともできず、店に持ち込んで説明しました。エアコンのない店頭に何年も展示されていたので傷んだのではないでしょうか。 修理もできないとのことなので返品しました。残念です。

台湾万年筆2014/07/14

ヤフオクでちょっとデザインがおしゃれなものを競り落としました。

Regalのおしゃれなペン

シルバーとゴール色のおしゃれなデザインが気に入って入札。これも100円スタートで766円で落札しました。安っぽいブリキ製かと思いきやこれもズシリと重く立派です。女性の方にお勧めです。問題の書き味ですが、最初はインクの出が少々悪かったのですが、ちょっと調整しただけでこちらもスベスベの書き味です。スチールペン先は硬さは気になりません。


いろんなところで使っていますが、この金と銀のキラキラはちょっと目立ちます。いいペンですねと声かけられます。そのたびに800円もしないものですが優れものですとしばらく話のネタになります。
■追記
書きやすかったのですがインクもれし出したので結局捨てました。
訂正します。お進めしません。

中国製の万年筆2014/07/14

ヤフオクでちょっと机上で使えそうなものを競り落としました。

Dukeというメーカのデスクペン

机上で使うのに便利な万年筆でペンスタンドは結構重く精巧さに欠けますが普通に使うには十分高級に見えます。このペンのいいのはキャップも付いていて持ち歩くこともできることです。100円スタートで2700円で落札しました。吊り上げ操作もあるのでしょうがamazonではその倍ぐらいなので良しとしましょう。ボディは黄銅のラッカー仕上げで黒にゴールドの装飾です。デザイン今一ですがしっかりした作りです。ペン先はスチールのゴールドメッキで見た目安ポくないです。スチール製なので固いですが、フランスのWatermanなどスチールペン先の硬さと同じです。書き味が心配でしたがこれがよくできている。引っ掛かりがなくスルスルと書けるのです。中国製恐るべし。3千円弱でこれだけの書き味とデスクと携帯両用ならいいんじゃないでしょうか。


ちなみにペン先にはGermanyと刻印がありました!?
■追記
暫くは使っていましたが、インク漏れがし出したので捨てました。
卓上ペンとして使いたかったのですが製造品質に問題があると思われます。
お勧めしません。

筆ペンに万年筆インク2014/06/24

毛筆用の毛を使った万年筆型の筆ペンがあります。天然の毛か人工の毛かは知りません(どちらでも気にしない)が、毛筆のようにかけて便利です。

しかし、ほとんど冠婚葬祭のときぐらいしか使う機会がなく、、使いたいときにインクが乾いていて使えなかったりします。とにかく、万年筆と違って機会が少なすぎます。。。。

何とか、日常の使い方がないかとずーっと考えていたら、ある案が浮かびました。

★筆ペンを絵筆のように使ったらどうだろう。。。。

万年筆のカラフルなインクを筆ペンに入れたらどんな感じに使えるだろうか?
さっそく、筆ペンとインクカートリッジ内を墨汁インクの痕跡が残らないようきれいに洗浄しました。1日感想させた後ウオーターマンのブルーブラックインクを試しに入れて書いてみました。墨汁インクだと黒々とした字しか書けなかったのですが、ブルーブラックインクで書くと筆の運びに応じて濃淡ができ印象的な字が書けました。

万年筆インクの色は、100種類以上あり、各社の微妙な色の違いを入れたら更にたくさんの種類があり、またブレンドできるインクもあります。こうなると筆ペンにいろんなインクを入れて万年絵筆としても使えるのではないか。。。

ものは試しとちょっとしたスケッチをしてみたが、ノートやスケッチブックに手軽にかけるのでいいかもしれない。絵の具のように自由に色づくりはできないけど、決めた数のインクだけで表現するのもいいかなと思いました。そんな観点でネットを見ていると万年筆で絵を描くアーティストがいました。筆ペンをそのように使う世界もありだなと思います。

以外と水に強いPILOT Blue Black2014/06/24

万年筆に凝るとインクにも凝るといわれるがその通りでした。
今まではウオータマンのブルーブラックのみしか使っていなかったが、ペンの本数が増えるごとにインクにも興味が湧いてきました。いくつかを使い分けてもいいと思い。最初は何も考えずにウオータマンの赤を追加しました。

しかし、いろいろ調べてみるといろんなインクが出ていることが分かってきました。その中のもっとも貴重な情報は、昔のインクはブルーブラックしかなく、それは色を表している物でもなく、混在する鉄粉が参加して黒くなる化学反応で文字を残していたそうです。文字が水に流れず、光に色褪せず、長期間保存するための工夫たったのです。

この科学的な原理について追及しようとは思いませんが、耐水性に対してはかなり興味がわきました。そこでウオータマンのブルーブラックとレッドの耐水性を調べる実験をすると無残にもあっさりと水に流れて字が消えてしましました。

これはちょっとよくないな~。うっかり濡らしても読めるようなインクはないかと調べていたら、「染料系インクは水に流れる。顔料系のインクは流れない。古典インクは鉄の酸化現象。」という3のグループがあることが分かった。

古典インクは、酸性が強くペン先を錆びさせ、鉄粉がペン先につまるという欠点がありメンテが大変らしい。ペン先に金が使われるのは柔らかさのためではなく腐食対策だったのです。古典インクは毒性もあるので次第に使われなくなり染料系に代わってきたそうです。染料系は色素を水に溶かしたものなので当然水溶性であり、乾いても水に流れる性質は変わらない。その反面色素の配合でいろんな色のインクを作れるメリットがあります。顔料系インクは色の微粒子を水に混ぜたものなので乾くと色の微粒子だけが紙に付着して文字になるそうです。よって乾いた後水をかけても流れることはないそうです。よさそうなインクですが、万年筆の中でインクを乾かしてしまうと洗っても色の微粒子は落ちないので、取扱いには注意が必要で面倒です。

理屈はこのくらいにしておいて、水に流れず安全で手軽なインクはないかと調べてみると、パイロットのブルーブラックが意外と水に強いことがわかりました。手についてもすぐ石鹸で洗えば落ちるが、紙に書いて乾いた直後にミスを垂らしてもにじまないから不思議です。しかも、安い部類に入る定番インクなので普段使いには最適だと思います。

残念ながら他のカラーインクはみな水に弱いです。その中で結構頑張るのが、NoodlersとDIAMINEという会社のインクです。また1種類ずつしか使っていないが、水に流れるが文字の混成として色が残るので何とか読めます。手についたら石鹸程度で落ちません。漂白剤くらいは必要でしょう。

★結局
常用インクはパイロットのブルーブラック、赤はウオータマンのレッド、NoodlersのCactus Fruit、Diamineのwoodland Green、おまけにもらったIroshizuku土栗で、ウオーターマンのブルーブラックは筆ペンで使うことにしました。

万年筆用ペンケース2014/06/23

以前、ペンブティックで万年筆を買ったらペンケースをくれた。柔らかい革製でひもをまいて閉じる簡単な構造のもの。これが結構便利なのです。ペンを4本ぐらいは並べて入れることができるのですが直に入れるとペン同士が擦れて傷つけあう。いろいろ考えた末、余った眼鏡拭きの布を両面テープでケース内に張り付け仕切り布を作りました。布の手前・後ろと交互にペンを入れていくと布が仕切りになってお互いに擦れあうことなく収納できてしまうのです。
ペンケース
1本ずつ仕切りのあるペンケースは重くてごつくなるのですが、この方法だと4本入れてもかさばらず胸ポケットに入れて持ち歩くことができます。加工も簡単だし費用もそれほどかからないのでお勧めします。

伊東屋とペンブティックさんに行って提案してきたが、果たして商品企画となるかどうか???