PCカード冷却ファンの自作2011/08/23

冷却ファンなしのノート用にPCカードを使って冷却ファンを作ってみました。

既に、いくつかの事例紹介があり、それも参考にさせていただきました。
しかし、その事例だとノートPCでは数秒ファンが回って止ってしまう問題があります。PCカード冷却ファンには電源しか配線されていないとカードが刺さっていないと判断して省エネ機能が給電を中止するのだと思います。また、ファン用の穴をきれいにあけるのも大変です。

そこで、今回の自作品では以下の2つの点を改善しています。

1)ノートPCから継続的に給電させる → 配線を工夫する。
2)PCカードの穴あけ加工不要にする → コンパクトフラッシュPCカードアダプタを使う。

1.まず完成品をお見せします。
完成品
左が裏側、右が表側です。
なかなか、コンパクトにできています。

2.使用材料の説明

・超薄型ファン(5mm厚)1つ
 Custom design社の超薄型マイクロファンを使いました。(126円+送料80円)
 以下のサイトで購入できます。
 http://denshi.shop-pro.jp/?pid=26755477
薄型ファン

・不要なPCカード1枚
 ジャンク品を100円で購入
PCカード

・不要なコンパクトフラッシュPCカードアダプタ
 ジャンク品を100円で購入
CFカード
 材料費合計:約400円

3.作成準備

1)コンパクトフラッシュPCカードアダプタを3枚におろします。
はがし方
アルミのカバーは両面テープか接着剤で張り付いているだけなので、隙間にカッター
をいれてテープか接着剤を切り離していきます。

2)PCカードも同じく3枚におろします。

同様にカッターではがします。

はがしたら両面テープや接着剤の残骸はきれいに取り除いておいた方が組み立てたがきれいにできます。
これで使用材料は揃いました。
実際に使用するのは、コンパクトフラッシュPCカードアダプタ本体と下カバー1枚と、PCカードアダプタのカバーの上カバー1枚です。
PCカードアダプタのカバーはファンを貼り付けるための天板に使います。

4.作成手順

ここからは、写真を撮っていなかったので、図解で説明します。

1)コンパクトフラッシュPCカードアダプタ本体にはスライド式のピンカガードがあります。
ピンを裸にする
これを取り外します。バネでスライドする仕組みですが、本体を壊さないように曲げながら外すか、ニッパーなどで壊してピンを丸出しにします。

2)ピンのレイアウトの説明
CFピンの配置
ピンは上段と下段に25本ずつ並んでいて何本かは長くなっています。
上段左から1~25、下段左から26~50番になります。

3)不要なピンを折り短くします。
ピンを折る
ニッパーなどでカットすると汚くなります。毛抜きでピンを根元(色の変わり目)をつまみ、上にまげて横にひねるときれいに折れます。1、13、41、50の4本は残します。

4)このをた4本のピンを折り曲げて半田付けし易くします。
ピンを曲げる
ピン間隔が狭いのでこのようにするといいでしょう。もし、すべて折ってしまったら注意して半田付けしてください。

5)配線をします。
配線
1と50ピンはアース(GND)で、13ピンは5V電源で、41ピンはレディ/ビジーピンです。
・1ピンにファンの黒線を、13ピンにファンの赤線をつなぎます。
・41と50ピンをつなぎます。
 これは、ノートPCに回路があるを思わせるためです。

6)組立です。
組立
・最初に、コンパクトフラッシュPCアダプタ本体とPCカードの蓋を接着します。

 PCカードの蓋の端に余計な出っ張りがあると邪魔なのでやすりなどで取り除きます。
ファンがぶらぶらしているので断線しないように注意してください。
    (私は慎重にゼリー状の瞬間接着剤で貼り付けました。)

・次に、上蓋がしっかりついたら蓋の裏にファンを接着します。
 ファンが少し小さいので隙間ができます。そこから空気が入り込むと冷却効果が低下しそうなので何かで塞ぎます。(私は壊したPCカードの残骸を削って張りつかました。)

・裏蓋を貼り付けます。
 裏蓋が13ピンに接触しないように裏側にセロテープなどを張って絶縁しておきます。

  これで、接着剤が乾けば完成です。

5.動作確認

1)パナソニックのLet's Note CF-Y4に差すとファンが連続して回りました。(成功)

6.参考サイト

これを作るあたり以下のサイトを参考にさせていただきました。

7.注意事項

1)カードを認識させるために41と50ピンをつなぎましたが、害のなさそうな制御
  ピンをアースすれば認識するのではないかというアマチュア技術者判断です。
  その他の制御ピンも実験しましたが、このピンだけだ成功しました。

2)このファンカードを差したままリブートすると、なぜかXP画面がでて消えるまでの
  時間が長くなります。(カードなし:30秒 カードあり:2分)
  ブート時にカードからの応答をタイムアウトするまで待っているような感じです。
  よって、ブート時はカードを抜いておいたほうがいいです。

3)41と50ピンをつなぐのはただアースしているだけないので問題ないと思います。   専門家の方でもっと正当な方法をご存知であれば公開してください。

4)パナソニックのLet's Note CF-Y4でしか確認していません。

8.おわりに

あくまでも、アマチュアの工作ですので試される方は自己責任でお願いします。

もう少し小さいファンが見つかれば、コンパクトフラッシュカードにファンを埋め込むトライをしてみたいと思います。

コメント

_ 黒澤 欣司 ― 2018/03/30 14:01

PCカード冷却ファン、どう考えても自分では作成できなさそうです。Let'note R6を使っているのですが、熱対策が不可欠です。そこでご相談ですが、お作りになったファンがもし余っているようでしたら、譲っていただけないでしょうか?図々しい申し出と認識しておりますが、ご検討いただきたく、よろしくお願いします。

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