Viperをシマニョーロ化する2024/08/07

クロモリロード(Basso Viper)は、現在、SR-5700、FR-5700、BR-5700。FC-6750、RD-6700の10速構成です。ホイールはRS-21とRS-81で11Sまで可能です。これをカンパニョーロ化したいと思います。最終構成は11速、シルバー基調。ただしホイールCSはシマノをそのまま使います。つまりシマニョーロになります。5アームクランクの方向にしたいのですが現状入手困難なので4アームとします。
■カンパのパーツ構成
  1)シフター       : CENTAUR PS 11S シルバー エルゴパワー
            バーテープを非対称に巻いたら微妙な印象になった。
Centaurシフタ
  2)リアディレイラー  : CENTAUR 11S シルバー ミディアムケージ
  3)フロントディレイラー: CENTAUR FD シルバー
           クランクはシマノFC-6750のまま。
Centaur FD_RD
  4)ブレーキ       : CENTAUR ブレーキ シルバー
           本音をいうとスケルトンが欲しかった。
Centaur Breaks
■シマノ流用パーツ
  ホイール、CS、チェーン、クランクはシマノのまま使います。
  5)クランク : FC-6750
  6)CS    : CS-R8000
  7)チェーン
■その他のパーツ
  8)バンドル: NITTO M186
■実用的な互換性の検証
  1)カンパシフターとFDでシマノFC-6750が変速できるか
    結論から言うと特に違和感なく変速できます。
    実走しながら微調整すればストレスなく変速できるようになります。
  2)シマノチェーンで変速できるか
    結論から言うと特に違和感なく変速できます。
  3)カンパシフターとRDでシマノCS-R8000が変速できるか
    結論から言うと特に違和感なく変速できます。
    カンパとシマノの11速CSの板(ギア)間隔が微妙に違うらしい。
    このWEB情報について以下に詳細検証をしていきます。
■カンパCSとシマノCSの比較検証
  11速CSの間隔(ギア板の間隔)はRDのアームの移動距離となります。
  これが同じであればRDのアームの移動距離は同じとなり互換性があります。
  そこで両社のCSのギア板の間隔を調べることにしました。
■11速CSの間隔(ギア板の間隔)のカンパとシマノの数値比
  数値データを掲載しているサイトの情報はどれも数値が違います。
  CS間隔だけ抜き出すと概ね以下のようにバラバラです。
     シマノ  カンパ
  1) 3.78mm 記載なし
  2) 3.74mm 3.85mm
  3) 3.69mm 3.76mm
  同じものを測定して0.1mm近いバラツキがあります。おそらく歯の先端から先端
  までの距離を測ろうとしたからです。ギアの直径が違うためノギスで歯の先端
  同士を捉えにくいくそこに曖昧さが入り込みます。

  そこでギアの側面間の距離をノギスの深さ測定法で測ることにしました。

  僕が所有する2つのシマノ11速CSの側面間距離をホイールに取り付けた状態
  て測りました。場所を変えて数か所測った結果2つとも3.84mmでした。
  カンパCSを持っていないので実測比較できませんが上記の2)3)のデータと
  比べるとカンパの値とほぼ一致します。 まとめると以下のようになります。
   ●CS間隔に実用上支障が出る差はない。
   ●シマノの方が若干(100分の数mm)少ないかもしれない。
     カンパでシマノCSを使うとRDの移動量が若干多くなるかもしれない。
■RDの移動量を補正する場合の方法
  気にしなければそのまま使っても実用的な変速は可能ですが、補正する方法
  を検討してみることにしました。理論的にはインナーワイヤの引き量がトップ~
  ローに対して微妙に減っていけばいい。
  方法1)
   インナーを引く力に応じてアウターワイヤが微妙に縮む仕組みを入れる。
   つまりアウタケーブルが微妙に縮んでいけば相対的にインナーの引き量が
   減ります。 これを実現するにはアウターワイヤの途中にスプリングなどの
   クッションを入れ縮ませる方法がある。
カンパ-シマノアジャスタ
  方法2)
   インナーワイヤの途中を図のようにジグザグまたは曲線にに曲げておき、
   テンションに応じて伸縮する伸び代作る方法がある。
ジグザグケーブル正
■対策の検証結果
  方法1)の検証結果
    アウターケーブルの途中にインラインアジャスタを入れその中にスプリングを
    入れてクッションにする方法を実験しました。しかし、十分な硬さのスプリング
    が無く1段目のシフトでつぶれてしまいました。その後もスプリングワッシャー
    やゴムOリングに変えたりしましたが均等に縮めることができませんでした。
    アイデアはいいが実現できる材料が見つからない。
  方法2)の検証結果
    方法1よりは実現性がありコントロールできる。
■WEB公開のCS間隔値の信頼性に疑問
  何の対策もせずに変速できるのでそもそもWEBの数値データは信頼できるのか
  という疑問がわき初心に戻ってサイトの情報を再調査したところ実物を写真で
  比較しているサイトを見つけました。
    https://ayorob.blogspot.com/2013/11/11.html
  この比較写真を見るとピッタリと間隔が一致しています。差があるとすれば歯
  の形状の違いぐらいです。(百聞は一見に如かず) 
  直径が違うギア番の歯先からは先の距離を測るのは難しく、CSをホイールに
  取り付けた状態とそうでない状態でも変わるのでWEB情報は参考程度にした
  方がよいと判断しました。
■Basso Viperがカンパ仕様の最終構成
  コンポをカンパに変えてもクランクがFC-6750ではシマノにしか見えない。
シマニョーロ状態S
  やはり、クランクはカンパでないとだめだと思いCentaurに変えました。
  1)シフター       : CENTAUR PS 11S シルバー エルゴパワー
  2)リアディレイラー  : CENTAUR 11S シルバー ミディアムケージ
  3)フロントディレイラー: CENTAUR FD シルバー
  4)ブレーキ       : CENTAUR ブレーキ シルバー
  5)クランク       : CENTAUR 172.5mm
  6)ボトムブラケット  : OUTBOARD SUP ULTRA-TORQUE BSC
  これでシフター、FD、RD、ブレーキ、クランクがカンパで、ホイール、CS、チェーン
  がシマノという構成で見た目はカンパになりました。
Centaurクランク取り付けs
■まとめ
最終結論として以下のようにまとめます。
1.CS構造について
  1)CSの板の間隔に実用上支障が出るほどの差はない。
  2)WEBサイト情報からシマノの方が若干(100分の数mm)少ない傾向がある。
  3)シフトとRDを機種を11速で揃える場合はポン付けでも十分である。
    揃えない場合は引き量の補正が必要である。
2、引き量補正について
  1)引き量補正なしでもカンパ11速シフトとRDの組合せでシマノ11速CSは使える。
    逆のシマノ11速シフトとRDの組合せでもカンパ11速CSは使えるはず。
  2)引き量補正をする場合は十分な弾力のあるバネ等が必要だが入手困難。
    ワイヤジグザグ方式の方が実現性がある。
3.製品の個体差について
  1)精密機械ではないので100分の1単位でのばらつきはあり得る。
  2)CSの締め付けトルクによっても差が出そう。
  3)シフトワイヤの質、太さ、形状、長さ、引き回しルートなどでも100分の1単位で
    誤差は出る可能性がある。
4.最終結論
  11速どうしなら十分実用的な変速ができるので気にしない方がいい。

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